血液透析

重要なお知らせ

血液透析とは

腎臓の機能が低下してしまうと、今まで尿として排泄できていた老廃物・代謝産物が体内にたまり様々な症状が出てきます。これを尿毒症といい、主に吐き気や嘔吐、頭痛、倦怠感、食欲不振などがあげられます。また水分が身体に溜まることで血圧が高くなり、むくみや貧血の原因になります。
これらを改善させるためには、原因となる尿毒素や水分の除去または、電解質など身体に必要な電解質などの補正が必要となってきます。この方法を血液透析療法といいます。

図:血液透析とは

透析の特徴

  • 通常は週3回、医療機関へ通って行います。
  • 血液を効率よく透析膜へ送り込むため、動脈と静脈をつなぎ合わせてたくさんの血液量を確保できる血管(内シャント)を造る手術を行います。
  • 2本の針を血管へ刺し、1度血液を体外へ取り出し、余分な水分や老廃物を除去した後、きれいになった血液を再び体内へ戻します。
  • 本来一日働いている腎臓の代わりに血液透析により数時間で血液をきれいにするため、個人差はありますが残っている腎臓の機能は低下しやすく、尿が出なくなるのが早まるといわれています。

血液透析のしくみ

血管に針を2本刺し、片方から体外へ血液を取り出し、透析膜に通過させることで、血液中の不要な老廃物や水分を除去していきます。透析膜を通過しきれいになった血液を、もう片方の針から体内へ戻していきます。

図:血液透析のしくみ

血液透析の原理

血液透析は血液と透析液の間にある半透膜(水分と極小さな物質のみを透過する膜)を介して水分や物質の移動を行い、毒素を除去し不足物を補充します。その原理を「限外濾過」と「拡散」と呼びます。

限外濾過

二つの溶液を膜で隔てて、片側の溶液に圧力がかかると、溶液は膜の反対側に押し出されます。この現象を「限外濾過」と呼びます。血液透析の場合、血液側から透析液側への圧力で血液中の水分や塩分などが押し出され、体内に溜まった水分などが除去されます。

拡散

溶液中の物質は、濃度の濃いほうから薄いほうへ移動し、均一な濃度になろうとする性質を「拡散」と呼びます。透析膜には非常に小さな孔があいているため、血液と透析液が透析膜を隔てて接触すると、リンやカリウムなどの分子量の小さな物質は濃度の濃いほうから薄いほうへ透析膜を通って移動します。治療に最適な濃度に調整された透析液を流すことで、血液中の老廃物を除去し、必要な物質を補います。

様々な血液浄化療法

血液透析(HD)

HDは主に拡散現象により拡散減少の起こりやすい分子量の小さなリンやカリウムなどの電解質、尿素などの除去に優れている治療です。

図:血液透析(HD)

血液濾過(HF)

HFは限外濾過をかけることにより不要な液を捨て、補充液を体内に取り入れ、血液をきれいにする療法です。小さい物質の除去はHDに比べると劣りますが、大きな物質除去に優れています。またHDと比較し、血漿浸透圧変化が小さいため、循環動態が安定して行えます。

血液透析濾過(HDF)

HDFはHDとHFの利点をあわせた治療法になります。

図:血液透析(HF)

体外式限外濾過療法(ECUM)

透析膜に限外濾過圧をかけて除水だけを行う療法です。透析液や補充液は使用しません。溶質の除去が目的でないため、血漿浸透圧変化が小さくHDと比べ循環動態が安定して行えます。

On-Line HDFについて

On-Line HDFとは?

On-Line HDF療法は清浄化された透析液を補充液として用いる療法であり、大量の透析液が血液中に注入されるため、清浄化透析液の維持および管理が重要です。当院は透析液の清浄度をシステムバリデーションにより管理しているため、安心してOn-Line HDF療法を受けることができます。

On-Line HDFの効果

一般に、膜分離において濾過は拡散よりも相対的に大分子物質の除去に優れており、透水能の優れたタンパク透過型膜の選択と大量濾過により、On-Line HDFの大分子クリアランスはHDより倍増が期待できます。そのため、かゆみ、イライラ、レストレッグ症候群、ESA抵抗性貧血などの改善効果が期待されます。

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